発想力

 片付けで一緒に和算の本も出てきました。和算では特に「鶴亀算」が良く知られています。「全てが亀だとすると、足の数が合わない、亀一匹が鶴一羽と入れ替わると足が2本減るから・・・鶴の数は・・」 方程式を覚えるとすぐに連立方程式で解こうとしますが、それに比べなんと発想力豊かな解法でしょう。
 「105減算」というのもご存じでしょう。ある数を3、5、7で割った余りの数で求める解法です。お忘れの方のために解き方は、あらかじめ、3で割れば1余り5、7では割り切れる数(70)、5で割れば1余り3、7では割り切れる数(21)、7で割れば1余り3、5では割り切れる数(15)の三つを出しておきます。問題でそれぞれの余りが提示されれば、(3の余り)x70+(5の余り)x21+(7の余り)x15 が答えの一つです。そこに問題の条件に合うように3、5、7の最小公倍数 105を引いたり加えたりします。「105減算」の名の由来です。この発想ができれば、割る数が5、7、9の「315減算」も訳ないでしょう。
 最初に考えた人の発想力はすばらしいですね。三つの数字のそれぞれ一つだけが余りが1になる数字をそれぞれの余りに掛ける発想、凡人にはちょっと出てきません。正に数学(算数)は、考える力を養うものだと言えます。計算違いで答えが間違っていたとしても、満点をあげたいですね。
 最後に実習してみましょう。「彼の父の年齢は5で割ると3余り、7で割ると6余り、9で割ると2余ります。彼の父は何歳でしょう?」

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