文化遺産

 我が奈良の文化遺産、世界遺産にも指定されている法隆寺の門柱に心寂しい落書きがありました。そのすぐ後に彦根城の柱にも落書きが見つかりました。
 文化遺産なるものは、若い頃にはさほど関心のないものです。私だけかもしれませんが、修学旅行で出向いても「ああ、これがかの有名なあれか」程度だったと思います。しかし年齢が進み、知識も増え、先人の巧み・偉大さに気がついてくるようになると、単なる屋根の勾配すらにも感心する気持ちが芽生え、大切な日本の財産との思いがしてきます。
 安易な気持ちで傷を付けた今回の犯人も、いずれは後悔する気になってくれるでしょうが、若い世代の内に倫理観を持たせるのは、今の親の役目であり教育者の努めです。「人様のものに手ぇ出したり、迷惑かけたらあかん」とよくしかられた私の母は今この世にはいませんが、倫理観で子供を叱る父親や母親はいつの世にも居続けていただきたいと思います。

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