屋根の威儀

 自宅の購読紙は朝日新聞です。私の同級生に他新聞の配達所をやっているのがいて一時勧誘されたのですが、代々の受け継ぎでそのまま購読を続けています。
 例の慰安婦問題があり、左寄りが批判されていて、読んでいる私もそう感じる記事は少なくないのですが、朝日だからこんな見解なのだろうと、むしろ逆にとらえて読んでいたりします。
 そんな朝日新聞の記事の中で楽しみにしているのは、毎週金曜日の「飛鳥むかしむかし」です。回を重ねて今朝で82回。車で15分くらいの距離にいながら、飛鳥については知らないことばかりです。ここ何週かは藤原京がテーマ。今朝は屋根瓦です。
 日本で最初に屋根が瓦で葺かれたのは飛鳥寺で、その後瓦葺きといえばお寺だったのが、100年経って始めて藤原京の宮殿に瓦が使用され、その後の宮殿建築に受け継がれていったようです。
 清少納言が「枕草子」のなかで、瓦葺きは暑くて住みにくいと記していることを例に挙げ、そんな瓦葺きを取り入れたのは、圧倒的な威容を示し、国家の威儀を示したのだろうと考察されています。
 そんな藤原京の時代と比べ、現代の屋根の威儀といえば、「節電をしていますよ」と示す、屋根の上の太陽電池パネルではないでしょうか。

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