地方格差

 年末年始、ゆっくり過ごされた方も多くおられたでしょうが、2016年新卒の学生達にとっては、気の休まらない迎春だったことでしょう。
 就職率が幾分上がったとはいえ、希望の会社に簡単に入社できる環境には乏しく、すぐそこの3月には大手の採用スケジュールが始まるとあっては、その準備に頭を悩ませます。
 採用スケジュールの前倒しや、会社が催すインターンシップ、自らのレジュメを登録して逆求人を目指すなどについては専門家に任せるとして、私が気になるのは、就職活動での地方格差です。
 就職率が上がったとはいえ、就職活動をする希望会社が二桁に上る人は少なくありません。しかも会社自体が大都市、特に東京に集中しています。地方の学生にとって、交通費、宿泊費だけをとっても、大きなハンデです。昔と違ってきめ細かなアプローチが必要な今の時代では尚更です。宿泊設備を提供してくれる大会社ならばともかく、それ以外でインターンシップに参加しようとしても、掛かる経費に二の足を踏んだりします。
 生徒を集めるのに必死の地方大学も、就職率を上げるために手を尽くしているのでしょうが、格差はますます広がっているように感じます。打つ手は何か、私にはよく分かりませんが、学生諸君には、会社の採用スケジュールに身を任せるのではなく、自らを売り込むこと、そのための素材を身につけることに尽力していただき、地方大学にはベンチャーを生み出す教育転換をしていただきたく思います。

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