ブザンソン国際若手指揮者コンクールで、昨年に続き日本人の垣内悠希さんが優勝されたのは、日本人の一人として誇らしい限りです。
オーケストラのたくさんの楽器を束ねて、思い描く曲想にまとめるのは、すごい能力だと思います。そんなすごいことは別にして、ある決められた枠の中で、要素をまとめ上げ自分の想いに仕上げる意味での「指揮」は、私たちの周りにいくらでもあります。
こと音楽に限るとしても、例えば楽器を単独で演奏なさる方は、楽譜を踏襲しながらも、自分の想いでこの音はやや強くとか、この音はもう少し長くとか、ここは少し早くとかして楽譜と向き合われることでしょう。
自分ひとりで楽しむのであれば、別に何の支障もないのですが、多くの要素をまとめ上げるともなれば、結果も求められる上、要素となる人々の評価も問題です。垣内さんはオーケストラメンバーからの評価も良かったそうです。
さて、これを今の政権に当てはめてみればいかがでしょう。先のお二人は、コンクール出場もかなわなかった感を受けます。果たして野田指揮者は? 今のところ疑問符だけです。