昨日のasahi.comに、総合スーパー「山陽マルナカ」が、新店舗の開店作業や店の改装作業に、納入業者の従業員を無償で派遣させたり、自社の商品を納入業者らに買わせたりした疑いで公正取引委員会の立ち入り検査を受けたとのニュースがありました。でもこれは氷山の一角です。
スーパーと取引のある問屋さんやそこに商品を納めているメーカーは、自社の商品を棚に並べてもらわない限り売上げは上がりませんから、スーパーの依頼に合わせ期末毎の棚卸しの手伝いや新店の陳列は営業マンの仕事の一部になっています。問屋やメーカーの販売促進の一手段と割り切れば良いのかも知れませんが、やはりそこにはもし断れば商品を置いていただけないのではとの心理が働き、スーパーもそれを見越して依頼がし易いのも否めません。
大メーカーは依頼を断れるでしょうが、問屋さんはそのメーカーの商品を扱う同業者は他にも多々あるわけですから、強くは出られません。
今回の立ち入り検査を機に体質改善がなされれば良いのですが、商取引がクリーンになったとしても、逆にそのサービスを営業手段として売り込む業者も出てくることでしょうから、売り手と買い手の絡みはほんに難しいものです。