新年最初の悲哀

 商売をしている者にとって、この時期は新年の挨拶回りです。ただ嫌なのは、こんなところにも人の品性をかいま見ることです。
 将棋の駒ではないですが、私共は吹けば跳ぶような商店です。お取り引きの問屋さんに出向き挨拶をし、ちょっとした世間話をしているところに有名メーカーの支店長クラスが現れると、話の途中にもかかわらずもう私などいないも同然。世間では当たり前のことかも知れませんが、ちょっとした悲哀を感じます。
 相手によって対応が変わるのは、会社の利益をしょっている以上仕方のないことかも知れません。でもその場に遭遇すると、「商品では負けないぞ」と思い、自分が逆の立場ならばそうはありたくないとの思いを抱きます。

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