判決

 先日納得のいく判決があったと思えば、今度は納得のいかない判決です。慈恵会医大青戸病院での腹腔鏡手術による医療ミス事件ですが、医師の誰もが認める熟練の要る手術にも係わらず、経験の無い三人(内一人は犬を相手に経験あり)が、当時の報道に依れば操作マニュアルを見ながら手術を行い、静脈を傷つけたための多量の出血に、内一名と上司が切腹手術に切り替える提案をしたもののそのまま続行し、術後死に至らせたものです。
 裁判では、患者のためよりも自身の技術修練に重きを置いたものと厳しく断罪したものの、病院の隠蔽工作があり全ての罪を三人に負わせることはできないとして、執行猶予を付けました。こんな理由付けで説明できるのでしょうか。
 三人は無罪を主張し、その矛先を麻酔医に向けたと聞きます。患者の尊厳に意を注がない医師が二年の医療停止期間を既に終え、新たな患者に対していると思えば怖い気がします。

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Google Earth

 Google Earth(※1)のVer.4(ベータ版)が出ましたので、早速ダウンロードしてみます。今度は一部日本語にも対応したそうですが、そんなことより詳細に表示される範囲が拡大されたのと、解像度が上がったことがうれしいです。
 仕事そっちのけで、自由の女神やパリのエッフェル塔、ついでにラスベガスのホテルパリスのエッフェル塔も、とあちこちと地球をぐるぐる回しながら見て歩きます。以前は「車までみえる」と喜んでいたのが、今回は人まで確認できます。我が奈良県も今回奈良市内が表示されるようになり、東大寺大仏殿や二月堂、「おぉ、これこれ」っといった感じです。興福寺の五重塔は影の形でやっと塔だなと確認されたりと、恥ずかしながらまるで子供の様です。
 有料版のPlusやProはどうか知りませんが、特に仕事に生かせるというものではありません。でも空を飛べない人にとって、鳥観には惹かれるものがあります。つい時間を取られてしまうのは悪いソフトかも知れませんが、更に詳細表示地域が拡大されればますます楽しくなることでしょう。

(※1) http://earth.google.com/download-earth.html

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わーるどかっぷ

 日本代表は残念な結果に終わってしまいましたが、12日夜のサッカーのワールドカップの日本戦テレビ中継で、全国の電力需要が大型の原子力発電所2基分も増えたそうです。すごい関心の高さをうかがわせるデータですね。
 私も日ごろはサッカーを見たりすることはありませんが、やはりワールドカップともなると特別です。ハードディスクレコーダーの予約はいっぱい、いっぱいになっています。
何十時間もの録画データを全部見るのに何ヶ月かかるかわかったものではありません。
まあ、私は「スーパープレー」が見たいだけのなんちゃってファンですので
ダイジェストでもそれなりに満足できてしまうのですが。

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日本初戦

 いやぁ~残念だったですね。力が発揮できず、押しに押されてしまっていました。前半のリードも幸運な得点と、川口のファインセーブに依るもの。ゴール前のボールのつながりはオーストラリアの方が上でしたし、サイドを切り込んでのセンタリングも精度が悪く、数少ないチャンスをものにできなければ勝てないゲームの流れでした。
 「リードを生かして相手を疲れさせれば」と解説していましたが、疲れていたのははるかに日本の方。同点にされた時点で、がっくり来た選手達の気持ちが伝わってきた感がします。
 格上のチームに対してはあんなにリラックスしてプレーする日本チームですが、同格や格下のチーム相手やここぞというゲームになるとどうもぎくしゃくした感じを受けます。サッカーはチームプレーですが、個々のプレーヤーのメンタルトレーニングもまだまだ必要だと感じます。
 負けは負けとして、これからはジーコミラクルに期待いたしましょう。

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駐車監視員制度

 配達をかねて大阪に出かけました。するとどうでしょう。片側二車線の道路、今までは歩道よりの一車線にはそこかしこに駐車した車があり、その車線をまっすぐに走ることなどできなかったのですが、なんと一台もありません。今までの渋滞が嘘のよう、例の駐車監視員制度の効果抜群です。
 ところが別の道に入ると、今まで通り。相も変わらず一車線が駐車でふさがれています。大阪らしいといえば大阪らしいのですが、監視区域とそうでない区域との差が歴然。これを要領の良さというのでしょうか。
 駐車が一台も無い道路を見ると、こんどは配達する荷物の荷下ろしが心配になってきます。狭い道路に面したお店で、駐車場など無く歩道に乗り上げての荷下ろしですので、即駐車違反です。お店に着くなり奥さんに「ここ、監視員は廻ってきますの?」と訊ねたのは言うまでもありません。「この辺りは来ませんね。」の返事にひとまずやれやれです。他にもいろいろ配達の車が来ますし、自社配達の車も同様の駐車方法をしているのですから、その奥さんも不安げでした。
 一方の便利は他方に迷惑を掛けているのは事実ですが、まだまだこの制度は改善の余地がありそうです。杓子通りの運用だけは避けていただきたい気がします。

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1ドル

 今アメリカ、ベイエリアでは1ドルがトレンドです。Yahoo CEOのテリー・セメル(Terry Semel)氏の給与もまた年額1ドルになることが明らかにされました。既に、アップル CEOのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏、Google CEOのエィック・シュミット(Eric Schmidt)氏、同じくGoogle共同設立者サーゲイ・ブリン(Sergey Brin)氏とラリー・ペイジ(Larry Page)氏らも、年額1ドルの給与を発表しています。ハイテク業界では1ドル年棒がトップを自負する要素になってきているようです。
 株主に対する還元が日本とはずいぶんと差があることが、1ドルという象徴的な年棒を発表できる所以でしょうが、日本でもこの例に倣って年俸100円を打ち出す人が出れば、大いに世間の注目を浴びるでしょう。そういう方は現れないものでしょうか。アメリカほどではないにしても、自社株の配当で十分な収入を得られている経営者はたくさんおられると思うのですが、いかがなものでしょうかね。ぜひお奨めしたいと思いますが。

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判決

 法律の解釈は庶民には難しく、そのためにテレビではバラエティー風にとらえた番組が当たるわけですが、去る6月1日の最高裁の判決は私にも納得のできるものです。
 能楽五流の一つ「喜多流」宗家の先代が保有していた能面や衣装など約210点の遺産をめぐる訴訟なのですが、すこし話がややこしく、亡くなった先代は能楽を継ぐ長男と次男に二分の一づつを遺言で分割、次男が亡くなり能楽とは無縁の相続人が遺言通り二分の一を要求、これに対し現宗家の長男は「宗家に代々伝わる能面・能衣装は一体として管理・利用されるべきだ」として争ったのです。代価でとの調停も実らず、高裁では原告側の要求通り競売にかけて売上金を二分する判決となりました。
 上告を受けた最高裁では、「現物を分割することができないとき」にあたるとして競売を命じた二審の判断は誤りだと差し戻したのです。
 素人考えでは、先代の遺言なのですから当然二分の一なのですが、文化的財産は分散すべきではないとの配慮が根底にあったものと思います。今までどれだけの文化遺産が分散され、歯がゆい思いをしてきたでしょうか。そのことを思うと将来を見据えた良い判決だと思います。

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また逮捕

 最近、ワイドショーのネタは尽きませんね。今度は村上ファンド、村上世彰氏の逮捕です。立証が難しいと言われるこの犯罪をあっさりと認めての記者会見、一部では検察との司法取引が取りざたされています。逮捕前の記者会見、報道を撒くようにして逮捕場所へ出向いての逮捕がその一部を物語っているのかもしれません。
 また、今後ファンドマネージャーの仕事はしない、と会見で述べています。私などにはいさぎよい感を受けますが、専門家の目から見れば、ファンド先進国のアメリカを例をとって、トラブルを起こしたファンドからは出資者が一斉にマネーを引き上げるので、続けること自体が難しいだろうとのこと。
 ライブドアの一連の捜査から明らかにできたこの不正ですが、大きな事件には必ずと言っていいほど他の不正が絡まっているものです。今回は村上氏の性格かもしれませんが、素直に認めたことで私には嫌悪感が残りません。政治家が絡むとこうはいかないのが残念です。

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逮捕

 今朝の新聞には「逮捕」の文字が踊りました。秋田で起こった小1男児の遺体遺棄の容疑です。この事件が起こった当初、状況報道からこの女性が犯人だと家内が申しておりました。水死した長女への警察の対応に憤り、同様の事件が起これば警察も再調査をするだろうとの筋書きに、「まるで小説のようだ」とちゃかしていた私ですが、正にその流れになっているので、女性の犯罪への女性ならではの直感には驚かされます。というか、知らぬは私ばかりで、警察も報道も当初からその方向で動いていたようです。
 異常な犯罪の弁護手段として、必ずと言っていいほど精神状態の異常を訴えますが、今回は特に容疑者の娘の死亡事件への警察の対応の不備が、容疑者の精神に異常をもたらしこの犯罪に結びついたと訴えることは間違いないと思われます。警察はこのことにどう反論するのでしょうか。いや、この容疑者の娘への愛情にも懸念を持つ人もいるようですので、別の展開が待ちかまえているかもしれません。それにしても、このような大人のドラマに巻き込まれ奪われたいたいけな児童の命が、なんとも哀れです。

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ディーゼル車

 なじみのお客さんが新しい車で店にお見えになりました。「車、買い換えられたんですか?」 「ディーゼル車が規制になりましてね。5ナンバーでも新車から7年しか乗れないから、しょうがなく。」
 石原東京都知事の一声から、各都道府県にディーゼル車規制の波が広がっています。ディーゼル車が排出する粒子状物質の排出基準を厳しくして、気管器系の傷害を減らすのが主たる眼目ですが、基準が厳しく結果としてディーゼル車を排除することとなっています。
 この取り組みには一方で疑問を呈する人もいます。ヨーロッパでは、日本の基準は満たさないものの、ヨーロッパ基準は十分クリヤするまでにエンジンの改良が進み、二酸化炭素の排出量がガソリン車に比べ少ないことと、粘りのあるトルク、そしてなにより燃費の良さで、乗用車の50%近くがディーゼル車であるのがその論拠です。二酸化炭素の排出は温暖化に対し地球規模の問題ですから、日本の規制は厳しすぎバランス配慮が足りないとしています。
 このような取り組みは広範囲でないと意味がありませんから、各府県に広がりをみせているのはいいことなのかもしれません。この意味では日本のメーカーが日本では全く売れないディーゼル乗用車をせっせとヨーロッパで販売しているのは、外から見れば奇異な感じでしょう。規制をされていないこの奈良県に住んでいてありがたいと、ディーゼル車に乗っている私も同類ではあるのですが。

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