乾麺の保存方法


当店の素麺、冷や麦、うどん、そば等の乾麺には防腐剤など保存のための添加物を一切使用していません。それはとても良いことですが、カビの発生は困りものです。麺に含まれる塩が水を吸うこともその一因ですが、保存場所の湿気は大敵です。湿気の少ない場所での保管を心がけましょう。

湿気を嫌うからといって、中に乾燥剤を入れて密封するのも困りものです。手延べの良さは「熟成」です。「厄をする」(詳しくは「新とひね」をご覧ください。)には、麺の中に本来小麦粉が持つ程度の水分が残っていることと、外気に触れることが必要で、むやみな乾燥剤は手延べの良さを損なってしまいます。

乾麺には臭いを吸う性質があります。石けんなど臭いの強いものの近くで保存すると、その臭いを吸ってしまいたとえ良い香りだとしても食べるのには向きません。また、長時間光に当てるのも麺がパサパサになり、食味が大きく損なわれます。

虫もまた手延べ麺のような自然食にとっては大敵です。完全に防ぐのは難しいのですが、永年研究なさっている先生によると、単純なのですが、清潔にすることこそその対策だそうです。清潔な場所には虫も卵を産み付けないのです。

どなたかにいただいたままどこかの棚の隅、というのはよくあるパターンですが、たまには箱の蓋を開け、風を当ててやってください。万一虫が付いていたとしても、被害は最小限に食い止めることができます。