素麺の選び方

 素麺選びについて、親子の会話です。見た目だけでは良し悪しはなかなか判らないですね。

「素麺なんて見た目はどれも同じやん。どうやったら美味しいかまずいかわかるん?」
「手延べ麺と機械麺の違いわかるかー?」
「うん。ゆがいたすぐやったらあんまり変わらへんけど、1、2時間おいたら麺のコシが全然ちゃう。」
「それが手延べの手延べたるゆえんや。あとはお客さんが値段の高さをどう評価してくれるかやね。」
「ほな、手延べどうしやったらどうやって見分けたらええのん?」
「それはやっぱり食べてみるのが1番やな。いろんな店の品を食べてみて、1番気に入ったものを選べばええねん。」
「それやったらまずい品物まで買うてしまうかもしれへんやん。もったいないんちゃう?」
「じゃあ店の主人と一言二言話してみるんやなー。」
「え、なんで?」
「手延素麺もだいぶ機械化されてきたから昔程じゃないけど、でもそれでもまだ肝心なところは手づくりなんや。手づくりの品は素麺に限らずそのつくり手の性格が出る。几帳面な人は几帳面な素麺をつくるし、ざっくばらんな人はざっくらんな素麺ができる。せやから、ご主人と話してみてその性格をつかむというわけや。」
「へえ。おもろいなー。あんな細い麺やのに、つくる人の性格がひそんでるなんて。」