手延べ素麺の値段は神のみぞ知る

 素麺の値段は、大神神社の卜定祭(ぼくじょうさい)というお祭りで、神様にお伺いをたてて決められます。素麺の神様は、万葉の昔から神集いの山としてあがめられてきた三輪山におられます。その三輪山を御神体とする神社が、日本最古の社と云われる大神(おおみわ)神社です。 卜定祭は、もともと五穀の価格を決める伝統行事でしたが、現在はその年の素麺の値段を決めるお祭りになっています。あらかじめ、高値、中値、安値の3種類の価格を設定しておき卜定の神事にのっとって厳かに決められます。それが素麺の統一価格となり、全国の素麺相場をリードするのです。

 それにしても、毎年神様に値段を決めてもらうなんて、ちょっと驚きですよね。三輪で素麺に携わる人は、 土地があり、神様がいて、風がふき素麺が出来ることを昔から知っていたのかな。