三方一両損

 法律というのは杓子定規なものです。
 一昨日のasahi.com(※1)のニュースによると、保険をかけていた夫と、受取人の妻の子どもがいない夫婦が同時に死亡したとき、保険金の受け取りはどうなるかの争いに、最高裁は「妻の遺族だけに権利がある」と判断したとのこと。妻が先に死んだときには夫にも相続権があり、その後夫が死亡すれば両者の遺族に相続権が発生するのですが、同時に死んだ場合には、妻の遺族だけに権利があるとの判断です。
 そもそも保険金は妻のためにと掛けたもの、妻の遺族を思ってのことでは無いはずで、更にどちらが先に息を引き取ったかどう判断したのか。一般人の端くれの私などは、仲良く分ければ良いじゃないかと、大岡裁きを思い浮かべるのですが、そもそも権利がこっちにあると主張して訴訟が発生しているのですから、一般人の感覚も他人に拘わることと、自らとでは大違いです。

(※1) http://www.asahi.com/

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保険?

 空き巣狙いや強盗のニュースを聞く度に、警備会社との契約が保険の役割を果たしているのか、疑問に思う時があります。警備会社から通報が届き、警官が現場に駆けつけるときには既に事が済んでいるのですから。先日の大分県での事件はこの思いを更に強くしました。
 巡回警備の勤務中に小学校の職員室を物色したとして、警備会社の警備員を逮捕。人を感知して作動する警報装置のスイッチを切り、持っていた合鍵で部屋に入ったらしいというのですから、保険どころか、「どうぞ、どうぞ」状態です。
 刑罰を重くすれば犯罪が減るとは必ずしも思いませんが、今度の裁判員が守秘義務を負わされるように、犯罪に容易に荷担できる立場の人には、一般とは別の義務と刑罰が必要でしょう。それでも犯罪は起こります。盗られるものはな~んにも無いのが一番です。先日の事件のように、資産があるが故に殺されたのでは堪りませんものね。

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